「このフライパン、コーティングはどれくらいもちますか」
お問い合わせでいちばん多い質問のひとつです。答えにくい質問でもあるのですが、先に数字を書きます。
目安は、フッ素で1〜2年、セラミックで2〜3年
コーティングの種類ごとの、耐久年数の目安です。
- フッ素コーティング:1〜2年
- セラミックコーティング:2〜3年
思っていたより短い、と感じた方が多いかもしれません。
ただし、この数字は保証された年数ではありません。あくまで目安で、実際には使用環境によって大きく変わるケースがあります。同じ製品を同じ時期に使い始めても、1年で気になり始める方もいれば、3年経っても不満なくお使いの方もいます。
お問い合わせに即答しにくいのは、このためです。「1〜2年です」とだけお伝えすると、その方の使い方によっては短すぎたり、長すぎたりする。数字だけが一人歩きしてしまいます。
年数は「保証」ではなく「そろそろ」の合図
この幅があるせいで、年数だけを見て判断すると、だいたい困ることになります。
- 1年で調子が落ちると「不良品では」と思ってしまう
- 3年もったからといって、次も3年もつとは限らない
- まだ使えるのに、年数が来たからと買い替えてしまう
そこで、年数はカレンダーではなく合図として持っておくことをおすすめしています。フッ素なら1年を過ぎたあたりから、セラミックなら2年を過ぎたあたりから、「そろそろ考える時期に入った」と頭の隅に置いておく。実際に手を打つかどうかは、使っている実感で決める。
この持ち方なら、早すぎる買い替えも、引っ張りすぎも避けられます。
年数を延ばす、いちばん確実な方法
では、長く使うために何をすればいいのか。
メーカーとしてはっきりお伝えできるのは、ひとつです。
- 中火以下で使う
フッ素もセラミックも、どちらも中火以下でのご使用を推奨しています。コーティングの種類による違いはありません。共通の前提だと思ってください。
強火で一気に、という調理法に慣れていると、最初は物足りなく感じるかもしれません。ただ、コーティングされたフライパンは熱の回りが早い設計のものが多く、火力を上げなくても十分に仕事をします。
これはフッ素とセラミックで違う話ではありません。買う前にどちらにするか迷う方は多いのですが、使い方の前提はどちらも同じです。
年数の幅がどちらに振れるかは、ここでかなり決まります。
寿命が来ても、買い替えとは限りません
ここが、いちばんお伝えしたい部分です。
コーティングの調子が落ちたとき、多くの方はフライパンごと買い替えます。けれど、傷んでいるのは表面のコーティングだけで、本体はまだ健在なことが少なくありません。

本間製作所では、フッ素・セラミックいずれも再塗装を承っています(有償)。
直して使うという選択肢は、ステンレスの鍋やボウルでは当たり前でも、フライパンではあまり知られていません。「コーティングが終わったら寿命」という前提を、一度外してみてください。
「1〜2年で終わり」ではなく、「1〜2年ごとに手を入れながら使い続ける道具」。そう考えていただけると、耐久年数の見え方も変わってくるはずです。
選ぶときの判断基準
コーティングのフライパンを選ぶとき、見るところは3つです。
- 何年もつか、で選ばない。年数は使い方で大きく動きます。目安にすぎません
- 中火以下で使う前提を受け入れられるか。強火で使いたいなら、そもそもコーティングでないフライパンの選択肢も出てきます
- 再塗装できる製品か。直せる前提なら、本体の質で選ぶ意味が出てきます
フッ素とセラミック、どちらが正解ということはありません。年数の目安は違いますが、中火以下で使うこと、傷んだら塗り直せることは共通です。
再塗装の詳細は、本間製作所コーポレートサイトの再塗装ページをご覧ください。

